<昨日のことを今日アップシリーズ>

第8回日本在宅薬学会学術大会 雑感

19日・20日と幕張にて行われた日在薬の学会です。
自分は19日懇親会のみ(間に合わなかった。。。)と20日全日程に出席してきました。

19日の懇親会は、久々にいろんな人に会えて良かったかなって思います。
中には、ホント1年以上ぶりに会う人もっ!
自分がディレクターになった時、受講していた人とか、去年の学会発表見てくれていた人、ケア・カフェ全国大会を見てくれていた人等々。
そういう人が沢山いたのはちょっとうれしかったですね^^

それはさておき内容ですね。
自分は、まず20日は朝一のワークショップ2。
輸液関係ですね。
輸液のことは範囲が広いんですが、ひととおりまとめたワークショップでした。

かいつまんでいくと、栄養輸液はTPN(中心)とPPN(末梢)。
IVHはあまり用語としては使わない。
輸液の目的は水分・電解質・栄養源。
アルブミンが低いことから注意すること。
低栄養・浮腫・SpO2低下etc…
体内のカリウムバランスについて。
4.0mEq(K不足なし)と3.5mEq(体内では100mEq不足)と全然違う。
数字の印象と全然違ってびっくりでした。
栄養素の体重減少やアルブミンで注意。
カテーテル管理の3要素は安全・感染・栄養で特に感染と栄養が重要。
インラインフィルターの費用対効果の考え方。
三方活栓は汚染源だからなるべく閉鎖された物を使用。
ラインロックは基本的にヘパリンだがHITのSEに注意。
感染対策はwipe(拭くだけ)からScrub(ごしごしこする)へ。

ワード書き出しただけでも、70分でこれだけ盛りだくさんでした。

2つめはシンポジウム6へ途中参加。
小黒先生のは一番最後の結語だけしか聞けませんでした。。。

次は井上先生のALSの患者さんについて、症例報告など。
めっちゃ感動でしたね〜。
ALSといえば昨年のアイスバケツチャレンジ。
自分もやったし、寄付もしたなと。
勿論、ALSがどんな病気かは知っていましたが、患者さんと関わったことはありませんでした。
井上先生は、ALSの患者がどんな心理状態でいるか。
その患者に対して、どう薬剤師として関わるか。
こういったところを語ってくれました。
薬剤師が一番得意なところは勿論薬についてのこと。
しかし、ALSには有効な薬はありません。
初期に、病状を遅延させる効果の物はありますが、進行してしまった物にはありません。
つまり、「薬剤師」として関われることは無いんです。
何してくれますか?と聞かれた時、出来ることは無いんです。
その中で、どう関わるのか。
非常に考えさせられました。
そして、薬剤師というよりは、人としてその人の尊厳を大事にしてどう関わるかが重要なんですよね。
そういったところは、本当に忘れがち。
改めて、心にとめておかなければと思いました。

その次は須崎先生の18トリソミー患者について。
これも、須崎先生の人柄が表れる発表でした。
18トリソミーは18番目の染色体が3本あるという遺伝病。
ほとんどは、妊娠時に淘汰され、生まれてきても3ヶ月程度出なくなる場合が多く、女児の方が淘汰されにくいと言われています。
でも、その18トリソミー患者が在宅に帰った時。
どんな困難が待ち受けているのか。
自分は全く予想もしていませんでした。
実は、福祉が全く受けられないんです。
これは、行政の福祉の考え方で、不備があるし、おかしいのはわかっていても、行政もどうすることも出来ない。
このときに、薬剤師としてどう関わるのか。
結論としては、これも「薬剤師」として関われることはほとんど無いです。
でも、一人の人として関わって、一生懸命支援できる方法を模索した結果、他職種連携の輪が出来た。
結語は、口頭発表の応援があって中座しましたが、やはりこちらも、薬剤師が何か出来るか。
重要なのはこれでは無く、人として何が出来るか。
福地先生の言葉を借りると、NBM(Narrative Based Medicine)物語と対話に基づく医療。
その患者さんが、今まで生きてこられた「人生という名の物語」に寄り添い、家族とともに患者さん自身の人生観や価値観を大事にしながら「物語」を紡ぎ出そうとする姿勢が重要。
薬剤師であることよりも、これを重要にした医療を自分も心がけようと思います。

次は、三輪先生の薬剤師法関係ですね。
昨年改正された、薬剤師法25条の2がどのような意味を持つのかについてのランチョンセミナーです。
正直、自分はあまり考えていませんでした。
文言で言えば、「指導」が義務化されたと言うこと。
そんなのいつだってやってるから、義務化されても一緒でしょ?
この程度の認識でした。
しかし、法律家から見ると、指導の義務がいかに重要な意味を持つか。
これを、語ってくれました。
指導の義務というのは逆に言えば指導の「権限」を持つことであり、また、これは独占できる権利であるということです。
そして、今までは情報提供でしたがこれが指導も追加されることで、責任が法律上確実に発生すると言うこと。
逆に言えば訴えられるリスクもあります。
でも、実は今までの薬剤師法は責任は薬剤師には無かった。
それが責任が発生すると言うことは、法律上も医師と横並びになると言うこと。
薬剤師がする薬学的判断は薬剤師固有の物であると言うことでした。
まさか、ほんの少しの変更でここまで解釈って違う物になるのかと感動しました。

最後は、高瀬先生とクニ坊さんの認知症ワークショップ。
クニ坊さんのファシリテーションが面白すぎます><
楽しかったけど、自分がやる時の参考には出来ないかも(笑)
あそこまで、笑いとれません><

それはさておき、内容は「史上最悪の薬剤師」と認知症患者と家族。
これを、チームでシナリオ作りしてロールプレイ。
史上最悪の薬剤師ってどんなのか?
こんなことって考えたことあります?
あれはダメだよね〜とか思うことはあっても、深く考えたことが無い。
そうしてみんなで話し合うと、沢山の意見が出ました。
まず挨拶しないよね〜。
名乗らないんじゃ無い?
薬渡して終わりとか。
仕事だからきたみたいなのは?
等々。
こんな薬剤師ホント嫌です(笑)
そして、それを演じたのは・・・自分でした><
あ、一応言っときますけど、立候補じゃ無いですよ?

薬剤師と認知症患者さんそれと息子。
設定は、患者と息子は仲が悪く、息子は神経質。
そこにきた史上最悪の薬剤師。
息子は薬だけ受け取って帰そうとするが、仕事上薬剤師は指導しなければいけない。
このときどうするか。
うちのグループがどんなのだったかは、来た人に聞いてください。
息子役の相沢先生がいいアドリブで盛り上げたり、川末さんのおばあちゃん役がはまり役で、前で疲労した時も、受けて良かったです><

まとめは、そのロールプレイを演じてみて、感じたこと。
また、どのような対応が適切だったかを考えていくことでした。
ロールプレイからは様々な意見が出ましたね。
患者不在でもっと話を聞いて欲しいという患者の意見。
薬剤師って何する人のなのかを改めて問う家族の意見。
薬剤師としても、こんな仕事が薬剤師なのか?
薬を渡せば終わりでは無く、患者や家族との関わりは?
こんなことを改めて考えさせられました。

と、相変わらずの長文ですが、自分はほぼ一日めいっぱい学ばせていただきました。
これだけ楽しく学べたのも、この会場を作っていただいた方々のご苦労があってのことだと思います。
学会運営に関わった方々、またお会いした方々に感謝致します。
ありがとうございましたっ!!