先日、大阪では震度6弱の地震が起きました。
記憶に新しいところでは、熊本地震や東日本大震災などの大規模な災害も起きています。
このように、日本は地震大国と呼ばれるくらい、大きな地震に何度も見舞われています。
そのような災害時に、薬局や薬剤師はどのようなことができるのでしょうか?
まず薬局の役割ですが、いち早く、通常通りお薬や衛生雑貨等を地域の人に供給することです。
そのため、医薬品卸や地域の薬剤師会だけではなく、都道府県の薬剤師会や日本薬剤師会と連携を取り、
お薬などが安定供給できるような体制を作ります。
また、病院と連携して被災した患者さんの対応をしていきます。
この時、病院も被災しているため、通常通りの処方箋が発行できない可能性もありますが、
特例として処方箋の代わりとなる医師のメモによりお薬を渡すことができます。
それだけではなく、身分証明書とおくすり手帳などにより短期間分の薬を渡すこともできます。
事実、東日本大震災では福島県いわき市の薬局が、コンビニやスーパー、
ドラッグストアなども閉店してしまうなか、
地域の患者さんたちにお薬を調剤したり、医療雑貨品などを供給し続けました。
このように、災害時でもその地域の薬局は医療の拠点として、
病院と共に地域の患者さんの健康を守ります。
場合によっては、近くの病院が開いていなくても、
薬局が開いていたらお薬をもらう事ができる場合があるので、薬局が開いていたら迷わず相談して活用してみてください。
次に、薬剤師の役割です。
災害時にはDMATと呼ばれる、災害派遣医療チームが被災地に派遣されます。
DMATは、医師や看護師、薬剤師などで構成され、
地域の救急医療体制では対応できないほどの大規模災害や事故などの現場に急行します。
では、DMATにおける薬剤師の役割とはなんでしょう?
・医薬品の確保
災害時でも、医薬品はもちろん必要です。
その場合、役所や保健所などの行政と薬剤師会などが医薬品を集めておくセンターを作るので、
そこを利用して薬剤師は医薬品を確保します。
また、医薬品卸や医薬品メーカーなども協力し、医薬品を集めたり、
各避難所・病院・薬局などに届けたりしています。
・医薬品の分類
災害時、医薬品を集めておくセンターには、多種多様なお薬が集められます。
また、医療用医薬品だけではなく一般医薬品や衛生雑貨品など、必要と思われるものも集められています。
ただ、雑多に集められているため、そのままでは役立てることができません。
そこで薬剤師が集められたお薬を効能別に仕分けていき、仕分けられた医薬品を避難所や病院、薬局などに供給していきます。
・救護班・医療チームの一員として参加
薬剤師も救護班や医療チームの一員として働きます。
主な役割は、どのような薬を使用するかの助言を医師に行います。
例えば、患者さんは今までどのような薬を使っていたかを分からない場合があります。
その際、患者さんに対して丁寧に聞き取りをすることで、
今まで使っていた薬を判別して、医師に報告をして処方をしてもらいます。
また災害医療の場合、必ずしも全ての医薬品が揃っているわけではなく、
今ある医薬品で対応しなくてはなりません。
医師も専門分野外の薬だったり、あまり使ったことがない医薬品に関しては、分からないものもあります。
そんな時、薬剤師が同じような効能効果がある薬を助言することで、医師の処方に役立てます。
もちろん、処方された薬を調剤したり、その薬に対して患者さんにお薬の使い方など服薬指導をすることも薬剤師の役目です。
・避難所の環境衛生の整備
長期にわたる避難所では、どうしても環境衛生が悪化してしまいます。
その場合、避難所内で病気が蔓延してしまうかもしれません。
そういったことを防ぐ啓蒙活動をするのも薬剤師の仕事です。
その他、避難所に届けられている物資を上手く利用して、環境衛生をよくします。
例えば、インフルエンザが避難所内で流行しないようにアルコール消毒をしてもらったり、
避難所内が暑くて熱中症にかかる人が出ないように水分摂取を呼びかけたりします。
また、お年寄りが多い避難所に大量のおむつが運び込まれたときは、
尿取りパットとして利用するよう指導したり、
断水している避難所で、歯ブラシはあるけど歯磨き粉がないというところでは、
マウスウォッシュを歯磨き粉やすすぐ水代わりとして使用して、環境衛生を改善しています。
このような環境衛生について気を配ることができるのも薬剤師です。
薬局や薬剤師は、災害時にこのような役割を持って働いています。
もちろん、災害が起こらないのが一番良いのですが、災害が起きてしまって薬や医療のことで困ったときには、
まず薬局であったりDMATにいる薬剤師に直接声をかけてみてください
確かに作業中は忙しそうですから、声をかけづらいかもしれません。
でも、薬剤師は医療者です。
困っている人を助けるのが仕事です。
ですから、遠慮無く声をかけてくださいね。
そして災害時に、このように働いている薬剤師もいることを知ってもらえると嬉しいです。
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