5月21日に社会保障費の試算を政府が発表しました。
2018年度では、およそ121兆円。
団塊の世代と呼ばれる人達が、後期高齢者を迎える2025年にはおよそ140兆円。
そして、65歳以上の高齢者数がほぼピークを迎える2040年度には、およそ190兆円になってしまうという事です。
この原因はいろいろありますが、特に介護の負担が重くなってくるという事によります。
現在の日本の税収がおよそ40兆円という事を考えると、事の重大さが分かると思います。
このままいくと破綻してしまうであろうという事は目に見えますよね。
だから、これからは消費税の段階的な増税や、現在保険でまかなわれているものが、保険の対象外になってくる。
そんなことが起きてくるのでは?と思っています。
財政の面から考えると、そうせざるを得ないのは明白です。
では、この社会保障費の増大に対して、現時点で薬剤師や薬局が出来る事ってなんでしょうか?
いくつか考えてみました。
1:ジェネリック医薬品の推進
これは、現在国策としても行われていますし、薬剤師も取り組んでいます。
その結果、過去に比べると浸透してきているとは言え、
未だに先発医薬品の方が効果が高いと思われている人や医師もいます。
これに関して、きちんと根拠を語れる薬剤師が説明をしっかりとして、推進をリードしていけないかなと思っています。
当薬局ではジェネリック医薬品の使用率は75%を超えています。
これを維持しながら、ジェネリック医薬品に不安を抱えている人に対してゆっくりお話ししたり、
講演などでジェネリック医薬品の効果や安全性に関して、一般の方々に伝えていきます。
2:不必要な薬の削減
これにはいくつか意味があります。
1つは多くのご家庭にある残薬です。
特に、定期的に病院にかかっている病気で、飲み忘れてしまっていたり、
飲む理由が分からず放置されていて残っていたりする薬です。
これらの残薬は、年間で約500億円分とも言われていますが、
これは薬剤師の力で減らすことが出来ると思っています。
例えば、飲んでいなくても病気が安定しているのなら、その薬は飲まなくても良いのかもしれない。
飲む理由が分からず飲んでいないが、飲んでいないため病気が良くなっていないのだとしたら、
きちんと説明して飲んでもらう事で 病気が改善するかもしれないし、
その結果不必要になる薬が出てくるかもしれない。
もちろん薬局・薬剤師自身も、この問題には今も積極的に取り組んでいます。
でも、これをもっともっとアピールして一般の人達に知ってもらうことで、
より薬剤師が関わってやりやすくなるのでは?と思っています。
僕も、まず薬局カウンターでご家庭に残薬がある方は薬局に持ってきてもらうように呼びかけています。
そうすることで、もらう数の日数を調節したり、
飲めない理由を把握してどのようにしたらいいかを一緒に考えたりしています。
もう1つは、ポリファーマシーと呼ばれる、薬をたくさん飲んでしまっている問題。
特に高齢の方の場合、薬をたくさん飲んでいるケースが少なくありません。
また、6種類以上の薬を飲んでいると、副作用が起きやすくなっていることが分かっています。
この場合、もしかしたら副作用を抑えるために薬が出ているかもしれません。
そんな時には、原因になっている薬を減らすことで、不必要な薬が出てくるかもしれません。
もちろん、6種類以上の薬を飲まざるを得ないケースもあります。
これは、薬剤師だけで行うというよりは、
医師と協働しながら少しずつ患者さんの状態を見て行っていければと思っています。
僕は、これに対しては患者さんの状態を把握できて、医師との意思疎通が取りやすい在宅医療から取り組んでいます。
在宅の患者さんで何か副作用を抱えていたり、困るような症状が出ていたりしないかを考えながら患者さんを見ています。
そして、問題があれば医師と相談しながら今後の処方について提案しています。
3:予防医療
医療費を減らすために最も重要なのは、病気にかからないことです。
つまり、予防ですね。
先日の薬局アワードで「かかる前薬局」という言葉が、旭川中央薬局の長塚先生より発表がありました。
まさに、この言葉に尽きると思います。
病気にかかる前、人に迷惑がかかる前、医療費がかかる前。
ここに薬局が関わることで、もっと社会保障費を減らせるのではないかと思っています。
幸い、病院と違って、薬局は健康な人でも行くことが出来ます。
ここのハードルをもっと下げて、薬局が予防医療に関わっていることをアピールしていくことで変わってくるのではないかと思っています。
当薬局では、まず、健康なときに予防のために薬局へかかると言う事。
これを、一般の人に広く知ってもらうことから始めたいと思います。
薬局で相談を受けられれば、予防に対して興味を持って取り組んでもらえると思っているからです。
今後、当薬局でも予防医療に関してもっと関わっていきたいと思います。
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