花粉症対策はなる前に!#182

「春先の肌荒れ」は花粉のせいかも

今回は花粉症についてですが、まず皆さんは何か対策をしていますでしょうか。

大手ビジネスサイトのマイナビニュースの記事に、このような事が掲載されていました。

花粉による肌荒れ、約7割が「対策をしていない」と回答

これは、2017年の12月7日~8日に、20~30代の働く女性5,000名を対象にしたアンケートを紹介する記事で、2月から4月ごろに肌荒れを経験したか、そしてその原因と対策についてを尋ねたものです。

春先特有の肌荒れの原因である「乾燥」そして「花粉などの微粒子」が、1位2位につけた結果となりました。

このアンケートで最も特徴的なのが、その春先の肌荒れに対して、普段と違う対策をしているかという質問に対し、7割近い方が「行っていない」と回答したのです。そのうち「花粉による肌荒れの対策方法がわからないから」、次いで「花粉で肌荒れすることをそもそも知らなかったから」という回答が多かったのです。

反対に、対策をしているという方のうち、マスクやメガネで花粉が肌に触れないような対策をしている方は2割に満たない程としています。

実は、花粉で肌荒れを起こすことがあるのです。

花粉から肌荒れを起こす

一般的に「花粉症」というと目のかゆみや鼻水、のどの痛みと言った症状が主ですが、実は花粉が肌に触れることで肌荒れになり、ひいては皮膚炎の原因になりうるのです。

花粉で肌荒れ」を起こすイメージはあまりないかと思いますが、これは花粉がお肌に触れるだけで起こり得るため、一般的な花粉症に悩まされていなくとも、花粉が原因の肌荒れを引き起こしている可能性があるということです。

・花粉だけで、肌荒れが起きると知っておく

・花粉をお肌に触れさせない対策をする

と言うようなことが大切です。

お肌に触れさせない対策と言っても、生活範囲内に花粉を入れない、いわゆる通常の花粉対策が、花粉による肌荒れの対策につながります。

保湿ももちろんですが、花粉症用の飲み薬なども、花粉由来の肌荒れに効果的です。

一番確実なのは、花粉が飛ぶ前から対策しておくことです。

花粉が飛ぶ前からの対策が一番大切

<花粉対策は、年明け初めから対策をしておくことが最も確実で、おすすめ>

今まで花粉症では悩んでいないが、春特有の肌荒れで悩んでいるという方も、成人の日過ぎぐらいから、まめに保湿をしたり、耳鼻科で花粉症用の飲み薬などを準備しておきましょう。

花粉症で酷くお悩みの方は、花粉が飛ぶ前に薬を飲んでおくというのも非常に有効です。

花粉症の薬が効き始めるには、およそ2週間前後の時間がかかるため、花粉が最も飛ぶ時期の前に飲んでおくことで、花粉症の症状を大幅に抑えられます。

市販の薬でも充分効果的

ただ、この時期は花粉と双璧をなす「インフルエンザ」の猛威もあります。

この時期に耳鼻科に行くことで、インフルエンザがうつされるのではないか、という心配もあるかと思います。

そこで、おすすめなのが市販の皮膚炎の薬です。

<ヘパリン類似物質の薬を使う>

花粉皮膚炎の保湿の薬はいくつか種類があり、クリームもたくさんの種類があります。

重要な成分が「ヘパリン類似物質というものです。

ヘパリン類似物質が含まれているクリーム、軟膏がおすすめです。

具体的には「HPローション」「ヘパソフトプラス」というクリームなどが該当します。

珍しい成分ではないため、店員さんに「ヘパリン類似物質のクリームありますか?」という風に聞いてみると、すぐに案内してくれます。

花粉症でお悩みの方はアレルギーのお薬を早めに飲む

そして、花粉症でお悩みの方は、アレルギーのお薬を早めに飲んでおくことで、対策につながります。

例えばアレグラFX、アレジオンなどと言った一般的な市販のもので大丈夫です。もちろんお肌の保湿や、先述のクリームを塗るなどの対策も有効です。

おかしいと思ったら、治らないと思ったらすぐに病院へ

以上、花粉症についてのお話でした。

保湿や有効成分のあるクリームなどを使って、花粉からの肌荒れ対策をしていきましょう。

もし、何かおかしいと思ったり、上記のような対策をしても全く意味がないと思ったら、すぐに病院でお医者さんの診察を受けてください。

花粉ではない別の原因がある可能性があるため、我慢せずに病院へ行きましょう。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属