お酒にまつわる質問に答えたよ#206

Voicy更新しましたっ!

今回は前回のコメントへのお返しが中心。

お酒にまつわる質問にお答えしました。

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お酒に関する「あれこれ」

前回、前々回と、お酒にまつわるお話でしたが、今回は総まとめとして、お酒に関する「あれこれ」を一気にご紹介していきます。

 

お酒は水分補給にならない・水分を奪ってしまう

まず第一に、お酒は水分補給にはならない、という点があります。

お酒は液体で、のどを潤す効果が得られますが、実は体内では逆に水分を奪ってしまっています。

お酒は肝臓に入り、解毒していきますが、この解毒の時に、体内にある水分を大きく消費するのです。

お酒を飲んだ後はおしっこがしたくなる、普段より多く出る、という経験があると思いますが、実はその時出るおしっこの量は、体に取り入れた液体以上の水が出て行っています。

ビールを1リットル飲んだとして、尿として出る量はなんと1.1リットルと1割増えている、というデータもあるほどです。

飲んだお酒と同量か、それ以上の量の水分を取らないと「脱水症状」を引き起こす可能性もあるということです。

 

強いお酒を飲んだら、より注意が必要

そして、「アルコールの濃度が濃いほど、必要な水分も増える」ということも知っておいてください。

濃いお酒を飲んだ時は、一層大量の水分を飲むのがベスト、ということです。

今は、飲んだアルコールの種類によって必要な水分量が分かる、サイト、アプリがあるようなので、頻繁に飲み会をするとかお酒を飲むという方は、活用してみてください。

 

水分補給のタイミング

また水分補給のお話ですが、水分補給をするタイミングは、お酒を飲んでる最中と、帰り道などひとしきり飲んだ後、で変わってきます。

前回、「グレープフルーツジュース」「スポーツドリンク」「経口補水液」がおすすめとご紹介しましたが、簡単に言えば飲んでる最中はグレープフルーツジュース、飲んだ後はスポーツドリンクと経口補水液、という風に使い分けて下さい。

スポーツドリンク、経口補水液は基本的に、脱水症状を解消するため、塩分や糖分をきちんと補給できるように、濃さが決まっています。

お酒を飲んでいるときは、基本的におつまみやご飯などとともに楽しんでいるかと思いますが、そこでそれらを飲んでしまうと、きちんとした効果が得られず、無意味になったり逆に体に悪効果になる可能性があります。

お酒だけで楽しんでいるのであれば、スポーツドリンクなどをチェイサー代わりにしても問題ありません。

ただ、二日酔い予防などにも便利なので、失われてしまった水分を補給するという意味で、スポーツドリンクなどは飲んだ後に飲むのがおすすめです。

 

お酒を飲んで「肩こり」「頭痛」が起こる

お酒を飲んで肩こりが起きてしまう、という方がいました。

自分は片頭痛みたいな、頭の痛みが起きます。

基本的に、お酒は血管を広げるため、肩こりなどは解消されていくものです。

ただし、それは適量である、ことが前提です

アルコールが肝臓で処理されて行きますが、アルコールをたくさんとって肝臓で処理する量が増えるということは、その分時間がかかり、出入りする血液の量も増えていきます。

これが、逆に肩こりを引き起こす原因となるということです。

 

頭痛は逆に血管が広がることで起きる

自分は肩こりよりも、頭が痛くなることが多いです。

頭痛は、肩こりとは逆で、血管が開くことで神経が圧迫され、ぶつかるような形になります。これが頭の痛みとして現れる、と言われています。

 

お酒で血液の巡りを良くして、温まるとか、肩こりをほぐすと言った効果がありますが、適量でないと危険というのは、こうしたこともあるためです。

飲みすぎにだけは注意して、楽しくお酒を楽しみましょう。

 

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属