高血圧について詳しく話してみた#255

Voicy更新しましたっ!

今回は、血圧シリーズ2回目。

高血圧の話。

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高血圧について

前回は血圧に関してですが、今回は高血圧について、そして次回は低血圧についてそれぞれ詳しくご紹介していきます。高血圧は大人の方であれば誰しもが可能性があるので、是非対策をしていってください。

 

高血圧であれば、すぐ治療が必要

一般的に、自分が高血圧とわかったらすぐに治療を開始する必要があります。それは前回お話したように、生活習慣病か、もしくは心臓に何らかの問題がある可能性が高い、と考えられるためです。

具体的にどれくらいの数値だと「上が140、下が90ぐらい、だと血圧が高いと言えます。

 

年齢プラス90は「高血圧」

この数字は、20年近く前だと年齢プラス90という基準がありました。つまり50歳代であれば140ぐらいでも一先ずは大丈夫、と言われていた時代があったのです。

ですが、今は血圧が低い人の方が長生きすることも判明しました。なので年月とともに徐々に基準が変わって行ったという経緯があります。

ただ、もちろん次回詳しくお話する「低血圧」も危険で、具体的には上が100、下が60程度を下回った場合は低血圧と考えてください。例えば脳梗塞は、血圧が低すぎる場合では危険なので、注意が必要です。

 

血圧を下げるために必要なこと

血圧を下げるためには、まず第一に「食事」を見直してください。

昔から「塩分が高いと血圧が上がる」と言われることが多いですが、これは本当です。

1mmHGという血圧の圧力の単位がありますが、塩分1グラムで1mmHG変わる、ということがはっきりと研究結果として出ています。つまり塩分1グラム増えると1mmHG高まり、1グラム減ると1mmHG下がる、ということです。

日本人は塩分が高めの傾向があるので、塩分を減らすことが高血圧の解消に大きくつながります。

 

肥満の改善も必要

肥満の改善も同じように高血圧の治療につながります。肥満だと内臓脂肪が多くなり、これが多いと血管の中が通りづらくなり、また血液そのものもドロドロ血液になるので、血圧は高くなります。

脂の多いもの、そして塩分の高いものを控えて、内臓脂肪をため込まないようにすることが、高血圧の解消に一番効果的です。

その他、ストレス対策や睡眠、運動ももちろん重要ですので、総合的に生活リズムを整えてみましょう。

 

血圧を下げるサプリメント

最後に、市販のもので「血圧を下げる」サプリメントがあると思います。

サプリメントは非常に効果がゆるく、コストパフォーマンスを考えるとほぼ意味がない、と思っています。

なぜかというと、例えば血圧を10ぐらい下げる必要があるとした場合、効果が緩いサプリメントを長い期間飲み続けるのよりも、お医者さんによる診察と処方される薬を飲んだ方が遥かに安く済む、ということです。

お医者さんによって処方される薬は、かなりたくさんの種類があり、しかもそれらを組み合わせて使って、治療していくことがほとんどです。

体の中にある余分な水分、塩分を排出するもの、血圧をあげようとする作用を持つ成分を効かなくなるようにするもの、心臓の働き過ぎを抑えるもの、血管を広げて血圧を下げるもの、の4種類があります。

これを組み合わせたり、量を調節することで、正常な血圧の数値に戻していく、というのが基本的な治療になるので、人それぞれで薬の量がしっかりと決まっています。

薬を飲むときは、お医者さんが定めた量を、きちんと飲むようにしてください。

 

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属