風が当たっても痛い痛風ってどんなの?#273

Voicy更新しましたっ!

今回は痛風の話。

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風が当たるだけで痛い「痛風」

痛風と言う病は、正確には「高尿酸血症」と言います。男性の方が主になる病で、自分もこの痛風の症状があります。

 

尿酸が関節にたまって炎症を起こすことで、激痛が走る

痛風と言えば「軽く風が吹くだけで激痛が走る」みたいな症状が多いと思います。

尿酸が高い状態で突然痛みが出るのは、いわゆる発作の一つで痛風発作と言います。

尿酸が関節にたまり、何らかの拍子に激しく炎症を起こし、痛みになります。

これは繰り返すほどにどんどん痛みが強くなって、進行すると骨折するのよりも痛いぐらい、とされています。

また、尿酸がたまるということは、腎臓を悪化させることにもつながるので、最悪まで進行すると透析の必要が出る、ぐらいまで行きます。

対策としては、尿酸が出ないようにするというのが痛風の対策ですが、実は尿酸は体にとって欠かせない物質です。

なぜかというとビタミンCよりも遥かに強い抗酸化物質なためです。抗酸化物質と言えば、活性酸素を取り除く働きがある、などと知られていると思います。尿酸もその物質の一つなのです。

 

痛風は言うほど贅沢病ではない

痛風はよく「贅沢病」と言われることが多いと思います。

よくビールを飲みすぎるとか、いくらなど魚卵を食べすぎるとなる、と言われますが、これらには尿酸を作る原因となるプリン体が多く含まれているためです。

ただ、最近ではフルクトースという糖類が大きな原因になっている、ということが分かってきました。

フルクトースとは簡単に言うと砂糖に含まれるもので、この成分によって体を酸性に傾かせるため、尿酸が生まれやすくなり、必然的に関節にも溜まりやすくなる、という仕組みによって痛風を引き起こすのです。

砂糖に多く含まれているため、お菓子やジュースなどにも当然含まれます。

自分は完全にこのフルクトースによる痛風です。通常の糖類を取っているだけで起こる可能性があるので、言ってしまえば誰でもなりうる可能性があります。

さらに、痛風は遺伝の可能性もあります。

 

遺伝の可能性も高い

痛風の原因となる尿酸ですが、実は尿酸が出やすい人、尿酸値が上がりやすい人とそうではない人が存在します。

なので、食生活を充分に注意してても、尿酸がたまりやすく痛風になりやすい方は結構います

そういう方は、以下のような対策も良いですが、早めに病院に行って尿酸値を下げるお薬を使った方が良いです。

そうでない方で痛風を予防するためには、食生活の改善がやはり一番です。

 

ビールは控えて「蒸留酒」を、そして体内をアルカリ性にする

痛風の発作を出さないようにするには食生活の改善が一番ですが、ビールが好きな方は非常に多いと思います。

そこでおすすめなのが、焼酎やウィスキーみたいな蒸留酒です。これはビールと比べるとリスクが非常に低いと言う特徴があります。

あとワインも同じく痛風のリスクを上げないので、お酒を飲むのであればビールを減らして、それらを少し活用してみてください。

もう一つ、体内が酸性になることで尿酸が出るので、食事によって体内をアルカリ性にするというのも手です。

例えば海藻類などが良いですが、お酢とかクエン酸などは、体内でアルカリ性の性質を持ちますので、痛風予防に良いと言われています。

 

激しい筋トレに注意して、水分補給をしっかりと

食事以外では筋トレに注意して、水分補給をしっかりとしてください。

筋肉の炎症、つまり筋肉痛に反応して発作が起きるということがあります。

筋肉痛を起こすような激しいものは避けるとか、有酸素運動とバランスよくやるなどがおすすめです。

また、目安としては1日2リットルです。

体の中の水分が少ないと、痛風発作が起きやすいので、是非水分補給を意識してみましょう。

 

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属