健診用語の基礎知識シリーズ!肝機能を表す数値!#311

Voicy更新しましたっ!

今回は健康診断で出る、肝機能の数字について。

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肝機能を表す数字とは

今回は前回、前々回から続いて、健康診断で表される項目、数字についてです。

肝臓の機能を表す数字はAST、ALT、γ-GTP、の3つがあります。

 

肝臓の働き

そもそも肝臓の働きは、もの凄く簡単に言うと、胃腸で吸収された栄養を分解して体内に送るとか、それらを蓄えておく働きがあります。またアルコールを分解する作用もある臓器です。

肝臓については、詳しくは259回のVoicyにてお話しております。

この働きを表す項目が、AST、ALT、γ-GTP、の3つですが、ASTはGOT、ALTはGPDと呼ばれていたこともあり、現在でもたまに併記されることがあります。

これらの数字が高くなると、肝臓に異変がある、という事になります。

この数字が急激に上がっているのか、徐々に高くなっているかという風に、上がり方でもある程度わかります。

 

常に正常値である、ことが必要

前回、前々回は、それぞれ中性脂肪とコレステロールの値についてでした。

それらは数値が上がってきたら注意が必要とか、体質によってはもとから高めという事もある、というものでしたが、肝機能の3つの数字については、「正常値であることが基本」という特徴があります。

つまり、正常値を超えるということは、肝臓に何らかのことが起きている、という事につながります。

とは言っても、体調不良とか日々の疲れがたまっている、肝臓を酷使してしまったなどで、正常値を少し超えることはよくあります。

ある程度原因がわかっていて、またお医者さんからも特に強く言われていなければ、それほど大きな問題はないと思って大丈夫です。

ただし、肝臓と言う臓器は、何らかの異常があったとしても症状が出ることはほとんどない、と言う特徴も持ちます。

肝臓がかなり大きなダメージを負った時にようやく、体のだるさや微熱、そして黄疸という目の周りや顔が黄色くなると言った症状で現れます。

 

肝臓の異常とは

具体的に、AST、ALTが高い原因は体の免疫機能に何らかの異常が起きてしまい、自分の体を攻撃したことで、肝炎が起きている可能性もあります。

3つ目のγ-TPは脂肪肝の可能性も考えられます。

また最近はアルコールが関係ない、非アルコール性脂肪肝炎、と言う病気もあります。NASHと呼ばれているもので、文字通りアルコールに関係ない脂肪肝炎というものです。

お酒を飲む方が昔に比べて減った代わりに、甘いものをたくさん食べる方が増えたこともあり、最近よく見かける病です。

これら3つの数字の上がり方、そして数値同士の関連を見て、どういうことが肝臓に起きているかを判断します。

 

数値が異常に高い時はすぐに治療を

前述のように数値が少し高まることは、よくあります。

数字が大きく高まった場合は何らかの病気の可能性がありますが、その時は何らかの症状が起きていることが多いので、すぐに何の病気かは分かります。

特に急性肝炎の場合は一気に3桁とか4桁という数字になります。その時はすぐに入院をして治療をすることが多いです。

逆に言うと、何の症状も出ていないのに、数字が異常に高まるという事はほとんどありません。

 

数字が高いということが分かったら

肝臓はなかなか異常が現れないという特徴もあり、早めに不調を発見して対処しないと肝硬変やがんと言った大きな病にもなります。

ですので、以前もお伝えしたように、お酒を控えるとか、水分やタンパク質補給をして肝臓に栄養を与えるなどをして、肝臓の健康を保つことが必要です。

具体的には、γ-GTPが高い場合はアルコールを特に控える、アルコールをとっていないNASHの場合は、甘いものや高カロリーのものを控えて運動をする、と言ったことをしてください。

たまに、検査があるからと言って検査前1週間とか3日ぐらいお酒を断つ、少し健康的な生活をする、というような方がいますがこれは全く意味がありません。

γ-GTPで言うと、3週間ぐらいお酒を完全に断ってようやく半分ほどで、3日程度ではほとんど目に見えない程度しか反映されません。

改善をする場合は、しっかりと生活習慣として減らしていく、長期的に見て量を抑えるということが必要です。

 

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属