夏の臭いの対策は?#341

Voicy更新しましたっ!

今回は、夏場に気になる「におい」のお話。

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夏に気になる「におい」

相変わらず、全国で大変な暑さが続いている現在ですが、これまでも度々触れている「汗」に関連した問題、「におい」についてお話していきたいと思います。

 

「汗」そのものはにおいがしない

実は、汗そのものには、臭いがありません。

汗が表面に出て、皮膚にある皮脂、雑菌と混ざり合い、分解することで臭いが生まれる、と言うのが、いわゆる「汗臭さ」の仕組みとなります。

汗が出る線はエクリン腺、アポクリン腺の二つがあります。

エクリン腺からの汗はサラサラですぐ流れますが、アポクリン腺はたんぱく質や糖質を多く含むため、雑菌が繁殖しやすく、臭いが強くなりやすいという特徴があります。

部位はエクリン腺は頭やおでこ、足裏などで、足の匂いの原因になるとか、手汗はエクリン腺からの汗によるものです。

アポクリン腺は脇の下に多い特徴があり、アポクリン腺からの汗が多く、脇の下の臭いが非常に強いことを、俗に言う「わきが」の状態と言います。

 

わきがは遺伝によるものが多い

ちなみに、わきがの原因は偏った食生活をしてるとか、肥満気味だからと言われることが多いですが、現在は「遺伝」の影響が非常に強いとされています。

つまり、食生活の見直しや肥満の改善はもちろん良いですが、アポクリン腺の除去手術など、医療的な処置をするのも、充分効果的です。

もしお悩みであれば是非お医者さんなどに相談してみてください。

夏場の臭い対策は、単純なものになりますが「餌となる雑菌を減らす」ことと「汗を減らすこと」の二つに尽きます。

 

臭いの元を無くすことに尽きる

以前のあせものお話にも関連しますが、やはり汗の量を減らすこと、汗をとどまらせないことが、臭い対策に直結します。

例えば汗をかいたらすぐ制汗シートや濡れたハンカチ、ウェットティッシュなどですぐ拭いて汗を引かせる、デオドラントスプレーでさっとスプレーすると言ったことをしてください。

汗をかく前、例えば外出の前の時などには、ロールオンとかクリームのような塗るタイプを使っておくと、汗を抑えられて、におい予防につながるので非常におすすめです。

もちろん、脇汗パッドも効果的です。脇汗パッドは抗菌剤などが含まれることが多いので、雑菌と混ざる前に汗だけを吸収してくれて、大きなにおい予防になります。

 

お風呂ももちろんおすすめ

あとはやはり「お風呂」も当然優れた予防法です。

例えば足の匂いは、足の指の間に皮脂がたまりやすく、においの原因になりやすいです。

頭も同じですが、シャンプーをする前に予洗い、プレシャンプーと言う感じでお湯で頭をしっかり洗い流す、ということをしてみてください。

流した後にシャンプーをつけて、泡立てることでとってもきれいになります。

洗い方は必ず、爪を立てずに指の腹でマッサージするように、頭を洗うととてもきれいになるのでおすすめです。

毎日入って、こまめに洗うことで、大きな予防になります。

 

普段から汗をかいて、雑菌を流すという手も

以前のあせもでも、そして前項でも「汗を抑える」とかこまめに洗う、という事を予防としてご紹介していますが、逆に汗をたくさんかいて、皮膚にある雑菌をどんどん流していく、と言う手もあります。

どういう事かと言うと、実は普段から汗をかいている人の汗は、においが少なく気にならないことが多いです。

普段あまり汗をかかない人は、皮膚にある皮脂や雑菌が多くなり、それと混ざるため強い匂いとなって現れます

また、汗の腺が皮脂で詰まっていて、最初から皮脂や雑菌と混ざった状態で表面に出てくる、という事もあります。

汗をたくさんかくという事は、単純に出る水分が多く、どちらかと言うと薄い汗になります。

なので、普段から汗をかきやすい体質にして、滞りなく汗をかけるようにするのも、一つの選択です。

どうやったら汗をかける体質になるかというと、有酸素運動とお風呂が便利です。

特にお風呂は、5分以上入っていると自然に汗が出てきます。

毎日、必ず汗をかくというタイミングを作ることで、自然と体質が変わってきます。

ただ、やはり汗が出ないのが一番の臭い対策になります。

難しいですが、汗をかきやすい体質にして汗の質を変えて、汗の量を抑える対策をする、と言うのが、一番確実に臭いを抑えられると思います。

 

夏場は朝シャワーも便利・ストレスは大敵

お風呂とシャワーだと、お風呂の方がが圧倒的におすすめですが、夏場は寝汗もかくので、朝にシャワーを浴びてから外出する、というのも効果的です。

最期に、糖質や脂物の量を控える食生活も効果的ですが、それよりも「ストレス臭」という物に注意してください。

ストレスによって臭いが出る、ということもある上、様々な悪影響の原因になりますので、どうにかストレスをため込まないよう、好きなことをして発散していくのも、忘れずにしてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属