新たにわかったcovid-19について#398

Voicy更新しましたっ!

今回は3月11日現在の、covid-19の最新情報について

健康情報を声で聞ける!

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制度が整って来たcovid-19

現在も世界中で広がり続け、ついに株価や為替への影響も大きく出始めてきたcovid-19の問題ですが、ここで、3月11日現在の国内の状況、新たな情報等をまとめて行きます。

検査に医療保険が適用

前回のcovid-19の配信でも少し触れましたが、先日3月6日に正式に、検査に医療保険が適用されることとなりました。

前回触れたとおり、現在の検査費用は全て公費から出していますが、今後は医療保険から7割、残り3割を公費として、検査費用に充てる、となります。

なので患者さん側としては、検査のために病院さんへ現金を使う必要は、引き続きありません。

また、財源が変わったというだけで、検査できる医療機関については変わっていません。

帰国者接触者外来というのところか、もしくはそれと同等の機能を持つ病院だけが、検査依頼を出せるという形のままですので、検査スピード等はまだそれほど変わっていない、となります。

ですので、まずは自分の症状を見極めて、心当たりがあれば保健所に問い合わせをしてみて、それからそれらがある医療機関にて、検査をするという風にしてください。

感染の予防策について指針が

予防についてですが、まずWHOが正式に、「マスクは感染予防に意味がない」と発表しました。

正確には、咳、くしゃみと言った症状がない人が、予防目的でマスクをする必要は無い、という意味です。

それよりも、歯医者さんや介護ヘルパーさんなど、日常的にマスクが必要な人のところに充分に行きわたるように、という意味もこの発表にあります。

現在も、マスク不足は世界規模で起きている深刻なものになっており、WHOが正式に発表したという事です。

ただこれでも、実際のところはマスクをつけないよりはつけた方が良いのでは、と言われることもありますが、Voicyでも何回もお話しているように、通常の不織布マスクは感染を広げないためのもので、防御の効果はもともと持っていません。

特に、このcovid-19は目から感染する可能性もあるウイルスとされていますので、マスクだけで防ぐことは不可能と考えても差し支えないほどです。

予防としては、入念に手洗いをしたりアルコールを使って普段から手指を消毒をすること、そして密閉された空間に長時間居ないようにして換気をこまめにすること、栄養と睡眠を十分とって免疫力を高めること、が大切です。

喘息の薬「オルベスコ」はcovid-19には効かない?

お薬に関して一つ、先日のワイドショーか何かのテレビ番組で「オルベスコ」という喘息の薬がcovid-19に効くのでは、と言うお話がありましたが、これは正しくない情報です。

経緯としては、covid-19の患者さん3人に、オルベスコを使ったところ呼吸の状態が改善した、という事があったようです。

これは別にcovid-19のウイルス量が減ったという事ではなく、気管が広がって肺炎の呼吸困難の症状が和らいだ、という可能性が極めて高いだけ、と言えます。

むしろ、オルベスコはステロイドが入っているお薬で、ステロイドは免疫力を調整する作用があるため、感染症においては悪化するリスクも存在します。

実際、添付文書には「治療法がない感染症の時には使用を避けるように」という風に書いています。

オルベスコは市販されていないため、簡単に手に入れることはできませんが、安易にこうしたことをテレビで取り扱わないで欲しい、という思いはあります。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属