寒暖差・気圧変動による秋の体調不良に注意#455

Voicy更新しましたっ!

今回は本格的に寒くなってくる秋にこそ知っておきたい、体調管理のお話

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夏から秋の変わり目に一番気を付けたい「寒暖差」

これから本格的に寒くなってきますが、暑いところから寒くなってくるときの「寒暖差」が非常に危険です。

今回は今の時期こそ気を付けたい、寒暖差や気圧変化についてを中心とした、体調管理についてお話していきます。

 

朝、晩と日中との気温差がとても大きい

夏から秋になったところで強く注意したいのが、朝晩と日中との気温差です。

ここが、冬から秋、春から夏など、他の季節の変わり目よりもとても大きいと言うのが最大の特徴です。

これに加えて台風や秋雨前線と言った気圧変化が大きいのが重なって、様々な体調不良を起こしやすい環境になります。

さらに、低気圧は空気中の酸素濃度も普段よりは少し下がるため、それも要素の一つです。

これらで自律神経に影響が出たり、体温が下がることで、あらゆる種類の体調不良を引き起こします。

 

日照時間が減る季節でもある

気温、気圧以外では、夏を過ぎると日没が早まるというのも大きな要因になります。

日が短くなって太陽の光を浴びる時間が全体的に短くなることで、気分が落ち込むなど精神的な面にも悪い影響が出て、例えば季節性のうつ状態になる方も少なくありません。

夏は夏バテ、熱中症など気を付けることがたくさんありますが、秋にもしっかりと注意して、対策していくのがおすすめです。

 

自律神経の乱れを抑えること

一番対策になるのはやはり、自律神経が乱れないようにすることです。

voicyでも度々お話していますが、421回では特に詳しく掘り下げているので、是非併せて聞いてみてください。

まず大切なのは「生活リズムを整える」ということです。

以前の回にも少し重なりますが、1日を大きく4つに分けてみてください。

おそらく多かれ少なかれ、食事の時間、仕事や勉強などの活動をする時間、趣味などストレス解消をする休息の時間、睡眠の時間に分けられると思います。

このそれぞれの時間を、出来る限り、毎日同じ時間にするようにしてください。

仕事や学校にいる時間は、基本的に毎日のことですのでリズムがつきやすいと思いますが、食事や睡眠も、出来るだけ同じ時間に取ることがおすすめです。

そしてもし、運動量が少ない場合は、10分程度、リズムを整えるための日課的に、時間を取るととても良い影響が出ます。

もちろん、仕事柄、生活環境的に難しい場合もあると思いますが、その場合でも出来るだけ、ストレスにならない程度に、毎日同じようなリズムになるように合わせるのがおすすめです。

 

体を暖める・冷やさない

夏場にも通ずることですが、体温を高めて、冷やさないようにするのも、自律神経には良いことです。

体温を上げると免疫力が高まると言われることがありますが、実はそれは根拠のないことで、確かなのは自律神経が整うという効果です。

鍋物、スープ類や温かいうどん、そば、ラーメンと言った麺物はもちろん効果的です。

併せて、体を冷やさないようにするのも大切です。

特に日中は朝晩にはない強い日差しが差すことも多々あり、汗をかいて体が必要以上に冷えることもありますので、薄着にならずにこまめに脱ぎ着しやすい服があると便利です。

そして、これは夏にも言えますが、シャワーではなくきちんと湯船に浸かって、体を暖めることも、自律神経を整えるのに効果的です。

 

サプリメントで栄養補給

出来れば、毎日の生活リズムを整えて、規則正しい生活をするのが最善ですが、どうしても難しい場合は、サプリメントで補助する手もあります。

まず、疲れや疲労を感じる時に便利なのは、ビタミンB群になります。

ビタミンB群は、体が活動するのに必要なエネルギーを作る働きがあります。単純に疲れがたまりづらくなるので、だるさが強く感じる方には合うと思います。

もし、疲労とだるさに加えて、手足の冷えも強い方は、人参養栄湯(にんじんようえいとう)という漢方があります。

これは朝鮮人参のような漢方の人参で出来た漢方薬で、滋養強壮に良い漢方薬で、冷えと疲労に絶大な効果があります。

次いで、秋冬の低気圧でめまいや頭痛が起きる方は、以前も触れた五苓散(ごれいさん)という漢方、テイラックというお薬がおすすめです。

そして、気分が優れない、眠れないなど精神的なストレス、不調がある場合は加味帰脾湯(かみきひとう)という漢方が効果があります。

最後に、これらのサプリメント、漢方は、以前もお伝えしたようにだいたい2週間ほど飲んでみて、それで良くなってきたらそのまま飲み続けるようにしてください。

もし全く変わらないようであれば一回やめて別の物を試すか、もし症状が強い場合は遠慮せずにお医者さんに診てもらって、相談してみてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属