適度な運動でcovid-19対策を!免疫力アップ!#491

Voicy更新しましたっ!

今回は、今こそ定期的にやっておきたい、運動について

健康情報を声で聞ける!

医療・健康ナビ なくすりーなはこちらから聞いてみて下さいね^^v

適度な運動で免疫力が上がる

今回は、今一度原点に戻って、免疫力と運動についてのお話です。

免疫力、免疫についての詳しいことは以前、441回や442回で触れておりますが、今回は”運動と免疫“についてです。

実は、適度に運動をすると免疫力が上がる、ということが分かっています。

運動は、生活習慣病予防をはじめとして、人間が生きる上で絶対に欠かせない要素の一つです。

お家時間が長くなって久しいですが、今こそ運動について見直してみてください。

運動と免疫力の実験

1回45分間のウォーキングを、1日に1回、週5日間行い、これを15週間続けた人と、ウォーキングをしていない人達とで比べたデータでは、ウォーキングを続けた人の方が風邪を引く頻度が少なかったり、治りが早いことがわかっています。

これは単なる一例で、運動と病気、免疫の関連の研究は、今も昔も世界各国であらゆる方面から行われています。

以前の免疫の回にも繋がりますが、元々、体を動かすことで血液やリンパの流れが良くなり、免疫細胞が活発になるためウイルスや菌、外から入ってきた有害物質への攻撃力も高まるのです。

また、風邪を引いたら熱が出ますが、熱が出るのは免疫細胞が働いている証拠であるように、体温が高い方が免疫細胞が働きやすいことが分かっています。

ですので、運動をして血液やリンパ液の巡りを促したり、、適度に汗をかく程度に体温を上げることで、免疫力のアップに繋がるのです。

過度な運動は逆に免疫力を下げる

ただし、免疫力が上がるのは「適度な」運動に限ってのことです。

プロスポーツ選手のような、過度な負荷がかかる運動や、長時間の運動と言ったような、自分の体質に合わないレベルの運動だと体には「ストレス」になります。

言うまでもなく、ストレスは人間にとって大敵で、重い運動をするとストレスホルモンというものが分泌されます。

このストレスホルモンが免疫力を低下させる原因になります。

ただ、運動でストレスホルモンが出るというのは、よほど強度の高い、身体的に辛いレベルの運動を毎日するというレベルですので、毎日ジムで筋トレをするという程度であれば、問題ないと思います。

どれぐらいやるのが「適度な運動」?

実際、どれぐらいのが適度な運動になるのかと言うと、一般的な成人であれば、1回20分で、週3回程度の運動が最低限、とされています。

これはあくまでも最低限で、出来れば1回60分ほどで、回数も毎日出来ればなお良いです。

いきなり習慣づけるのは難しく、また強度も高いとストレスホルモンが出るので注意してください。

ポイントとしては、じんわり汗をかく程度です。激しい息切れをしない、息苦しくならない程度です。

急激に心拍数が上がり過ぎると大きな負担になるので、もしスマートウォッチなどで心拍数を測りながら運動が出来るのでしたら、120から140程度を目安にして、160を超えない程度の運動をすると、大体20分ほどでじんわりとした汗がかけるのでおすすめです。

最近流行りの「エア縄跳び」

冒頭でウォーキングを例にしましたが、エアロバイクやジョギングのような、出来れば有酸素運動がおすすめです。

有酸素運動は室内だと難しいのが課題ですが、最近流行っているのが、エア縄跳びです。

手にラップの芯やリモコンのようなものを持って、縄跳びをする要領で足踏み、ジャンプをするというものです。

縄跳びは意外と難しく、また室内だと天井や家具に当たるリスクもありますが、縄が無い状態で飛ぶエア縄跳びは、非常に簡単に、安全に出来てとてもおすすめです。

習慣をつけるために、ハードルを低く

以前の運動の回にも通じますが、一番大切なのは「習慣づける事」です。

そしてそのために、意外に重要なのが「目標設定を高くしすぎない」事です。

自分も経験がありますが、気合いを入れるために「やるからにはこれぐらいやらないと」とか、学生時代や若い頃の経験をもとに「これぐらいだったら出来る」といった一種の思い込みで、目標を高めに設定してしまうのです。

ほとんどの場合、加齢により筋肉や体力量は若い頃よりも落ちていますので、以前と同じように動けない事が大半です。

ですので、途中で辛くなって辞めない程度の、長く続けられることを念頭に置いた目標設定をしてください。

およそ1か月ほど、続けることが出来てから、徐々に強度を上げていくようにしてください。

もう一つ、運動をしているイメージが、きちんとできるかどうかも大切です。

例えば、とりあえず週3日やろうという感じで、ざっくりと決めてしまうと、結局今日は遅いから辞めようとか、気分が無いから明日にしよう、という風になって続かない、という事があります。

ですので、何曜日にどれくらいできるかとか、出勤前にやるか帰って来てからやるか、疲れすぎない程度に週何回出来るかをきちんと考えて、イメージ出来る範囲にするのが重要です。

ちなみに、もしウォーキングシューズとか心拍計、スマートウォッチなどのような運動に使うアイテムを新たに買う場合は、やはり自分が気に入ったもの、気分が上がるものをつけると、続けやすいのでお勧めです。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属