原因は病気?精神的?だるさ・倦怠感はは身体からの警告#501

Voicy更新しましたっ!

今回は今の時期に気を付けたい、「妙な倦怠感」について

健康情報を声で聞ける!

医療・健康ナビ なくすりーなはこちらから聞いてみて下さいね^^v

季節の変わり目に気を付けたい「だるさ」「倦怠感」

全国的に暖かくなり、今年も春が訪れようとしている今日ですが、最近自分の身の周りに「だるさが抜けない」「疲れが抜けない」という方が結構いたので、今回はこの「だるさ」や「倦怠感」について今一度触れていきます

簡単にいうと、体が感じるだるさは、熱や痛みと同じく、体が発するサインの一つです。

痛みや熱と同じく、何かを伝えようとしている

一般的に、発熱とは、免疫細胞が体内の有害なウイルスや菌を倒そうとしているために起こるもので、痛みはその部分に炎症が起きていたり、神経に影響が出ることで表れる症状です。

だるさや倦怠感は、疲れが多く溜まっているから休むように、という意味のサインになります。そして、その原因は挙げたらキリがない程、たくさんあります。

例えば、肉体的な疲れと言えば、不規則な生活による睡眠不足、栄養バランスの乱れ、ビタミン不足があります。

精神的な疲れは休みの量や質に見合わない、過度なストレスが重くかかっているとかもあり得ます。

さらには病気によって、だるさや倦怠感が出ていることもあり、肝炎や脂肪肝のような肝臓の不調は、栄養分の分解吸収に支障が出るため、それが滞ることで体全体の疲れとなって表れます。

他には、更年期障害や甲状腺機能の低下によって、疲れが取れないという事があります。甲状腺機能とは、人間のホルモンを司る場所を甲状腺と言い、その機能が低下することで、だるさや疲れとなって表れます。

また言うまでもなく、風邪やインフルエンザにかかった際の症状の一つとしても起こる事があり、最近ではがんの初期症状の一つとさえ言われています。

自分の今の疲れやだるさが、どこから来ているのか、どういう部分なのか、はっきりとした原因を見分けることはまずできません。

ただ、改善するために一番必要なのは「休む」という事です。

休む・ストレスを取り除く

最初に書いたように、疲れが一番の理由ですので、休んで疲れをとることが一番最初に必要になります。

例えば睡眠不足であれば、すぐに寝て睡眠をとってください。脳は睡眠でしか休みが取れないため、睡眠不足は体の疲れ、倦怠感に直結します。

その次に、おすすめなのが湯船に浸かって体を温めることです。暖かいお風呂に入ることで、血液の循環がよくなり、隅々まで酸素が運ばれてリフレッシュできます。

併せて食事を見直すのも、体の不調を取り除くのには必要です。これは当然ですが、継続して栄養を取っていくことで、だんだん良くなって行きます。

精神的な疲れの場合には、やはりストレスの解消が大切です。海外旅行や大人数での会食、遊びは今は少し難しいですが、出来るだけ、自分が楽しいと思えることをすると、気分転換になってだるさが和らぐはずです。

ストレス解消をする際は、必ず「今しっかりと遊んでいる。ストレスを解消している」と意識して行いましょう。

ちなみに、だるさや倦怠感が起こる時間帯は、一般的には午前よりも夕方から夜の、一息ついた時間帯が多いですが、もし不眠などの症状が重なって朝からずっとだるい、という場合はうつ病など精神的なものの可能性が高いですので注意してください。

対策をしても改善されない場合は病院へ

万が一、様々な対策をしても改善されないという時は、前述のように肝臓に深刻な不調が起きている危険がありますので、お医者さんを受診してください。

特に、日に日にだるさや倦怠感が重くなってくるような場合は、病気の可能性が極めて高いですので、早めに診てもらいましょう。

かかる科についてですが、もしかかりつけのお医者さん、病院があるのでしたら、そこで充分です。

もし無い場合は、内科で構いません。

おそらくそこで、血液検査がされると思います。この血液検査で、ほとんどの場合で原因が分かります。血液検査では肝臓腎臓の機能、栄養状態は当然のこと、一歩進んだものだとホルモンバランスも確認できることもあります。

精神的なものだと、血液検査では分かりませんが、その場合でも自覚症状や問診の内容から、精神科、心療内科につないでもらうという事が出来ます。

ちなみに、徐々にだるさが酷くなるケースは、急性肝炎のような肝臓の不調はもちろんですが、非常に重い、今まで治療したことがない糖尿病でも起こる事があります。

例えば、健康診断の時に糖尿病と診断されていても病院に全くかかっていなかったり、そもそもまともに検査を受けたことがなく、自分が糖尿病だとは分かっていないと言うような場合で、知らないうちに重大な事態まで進んでいることが稀にあります

もし、原因に心当たりがない上に、徐々にだるさが強くなっているような時は早めに病院に行くのがおすすめです。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属