季節の変わり目の体調変化!秋バテに注意!#545

Voicy更新しましたっ!

今回は以前の配信に続いて、今から気を付けたい秋バテに関するお話

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夏から秋の変わり目に気を付けたい「秋バテ」

今回は少し前に配信した、秋太りのお話しに続いて、今こそ気を付けたい「秋バテ」のお話です。

夏バテ秋バテと、季節の変わり目の体調変化についてはこれまでも何回かお話ししており、直近では455回で詳しくお伝えしております。

季節の変わり目の体調不良は意外とやっかいで大変ですので、できるだけ毎年きちんと意識して対策していきましょう。

秋特有の大きな寒暖差

夏から秋の最大の変化が、寒暖差です。

特にこの秋の季節は、朝夜が非常に冷える割に、日中はまだまだ暖かいという日が多いため、1日の寒暖差が極めて大きい季節となります。

夏は朝も夜も暖かく、冬は朝から夜まで寒い、という風に分かりやすいですが、秋は暑いところから寒いところまで差が大きいため、体調を崩しやすいのです。

さらに秋は台風が来たり、秋雨前線という半ば梅雨のように雨が続く時期でもあるため、自律神経への影響が非常に大きい季節と言えます。

自律神経については421回で詳しくお話ししていますが、簡単におさらいすると自律神経は体内の様々な機能を調節、コントロールする神経です。

これは自分の意志で動かせない神経で、外部の様々な環境に合わせて動くという神経です。

激しく不安定な天気や気温によって、この神経の働きが悪くなり、狂ってしまうことで、頭痛や肩こり、めまい、全身のだるさといった症状が現れます。

例えばイライラするとか、情緒不安定になる、寝つきが悪くなるといった精神的な症状や、さらに人によっては胃腸の調子が悪くなって便秘や下痢が起こる、といったケースもあります。

夏と同じ生活習慣を続けてしまう

さて本題の秋バテはですが、まず一番の原因は「夏の生活習慣が抜けない」ということです。

例えば、夏場と同じレベルの涼しい部屋に居るとか、気温が下がってきたのに夏と同じく冷たいものばかり食べていると、体が冷えすぎる、冷やしすぎてしまう、という状態になります。

体が冷えすぎるということは、血液の循環が悪くなることにつながる上に、前項の寒暖差によって自律神経が狂いやすい環境ですので、より体調を崩しやすくなるのです。

そして結果的に、前項のような自律神経の不調による症状が起きるということです。

特に冷えが大きな問題ですので、手足の冷え、むくみの症状も起きやすい時期と言えます。

体を温めて自律神経を整える

455回の配信にも重なりますが、秋バテは冷えが大きな原因ですので、まずは体を温めることが大切です。

簡単なのはお風呂ですが、いきなり熱いお湯に浸かろうとしても長時間は浸かれない上に、逆に危険ですので避けてください。

なので、ぬるめのお湯に長時間浸かって、体を芯から温めることを意識してください。

次に体が温まるのは、運動です。

これはダイエットや筋トレとは違い、血行を良くして体を温めるということですので、負担がかからない程度の動きで充分効果があります。

ウォーキングが代表的ですが、別にウォーキングに限らずとも、毎日のエスカレーターやエレベーターの代わりに階段を使う、いつも降りる所から一駅分前に降りて歩くというだけでも効果はあります。

ただ、できれば30分ほど、長めに時間をとるのがベストです。

食材については、夏場も良いしょうがやネギ系はもちろんのこと、秋が旬の根菜類は非常におすすめです。

例えばニンジン、さつまいも等ですが、これらにはビタミンEが入っており、血液の循環を良くする作用があるため、秋バテ解消にピッタリなのです。

また根菜類にはカリウムなどのミネラルも意外と多く、体温の維持にも一役買うため、とても便利です。

最後はやはり、自律神経が整うように、生活リズムをきちんとしていきましょう。

例えば、朝起きてカーテンを開けて朝日を浴びるのが良い、としばしば言われますが、これは朝日を浴びることで夜に眠りやすくなるホルモンが分泌されるためでもあります。

夜にしっかりと眠ることも、秋バテの解消に大いにつながりますので、睡眠もきちんととるようにしてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属